原稿の下に隠されしもの 遠藤周作から寺山修司まで/久松健一【1000円以上送料無料】

原稿の下に隠されしもの 遠藤周作から寺山修司まで/久松健一【1000円以上送料無料】
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著者久松健一(著)出版社笠間書院発売日2017年07月ISBN9784305708304ページ数307,18Pキーワードげんこうのしたにかくされしものえんどう ゲンコウノシタニカクサレシモノエンドウ ひさまつ けんいち ヒサマツ ケンイチ9784305708304内容紹介ふたりの原稿の下には「禁秘〈タブー〉」がある。
そこには毒が仕込まれている。
出自にからむあれこれがあり、卑下のなかに虚栄が香り、したたかな戦略もまた見え隠れ。
そうした暗部にためらわず手を突っ込み、つかみあげたい—。
引用や模倣に目を配り、その有様を具体的に検証することから、創造の原理を考える書。
遠藤に、寺山に、躊躇なく迫る。
目指すのは日向水のようなぬるい論考、分析ではない。
あわせて、こんな着眼も開示する。
手放しで称賛されている感のある映画『沈黙』だが、はたしてそうか。
本書はかく問いかける。
【...ところが、英訳ではキリストが話しかける。
Trample!(「踏みつける」の命令)とロドリゴを誘う。
マーティン・スコセッシ監督の『沈黙--サイレンスー』も根は同じ。
踏絵のシーンで神が言葉を発している。
だが、キリストが本当に声をあげたなら、論理は破綻する。
キリストが沈黙を破った瞬間、それまで存在を疑っていた神がいると証明されたことになる。
踏絵のなかに、手の届くところに神はいる。
クリスチャンは救済を約される。
踏絵、棄教云々などどうでもいいはず。
ロドリゴは叫べばいい。
穴吊りされている信者に向かって「安心めされ。
神は沈黙を破られた」と伝えればそれでいいではないか。
原文は、神の沈黙がはたして破られたのか否か判然としないままであり、それが『沈黙』の玄妙ともなっている。
この点がゆがめられている。
】......第4章内容より※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
目次第1章 原稿の下に隠されしもの—遠藤周作から寺山修司まで(遠藤周作から/寺山修司へ)/第2章 無名時代の寺山修司—「チェホフ祭」に至るまでの文学神童の歩み(小学校時代(昭和十七年〜二十三年)/中学時代(昭和二十三年〜二十六年) ほか)/第3章 遠藤周作の秘密—年譜から見えてくるもの(秘密の真価/秘密の淵源 ほか)/第4章 測深鉛をおろす—遠藤周作訳『テレーズ・デスケールー』を繰る(惚れこんだ作品/愛人訳の背景 ほか)

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