岩波文庫
中世の文学伝統/風巻景次郎【3000円以上送料無料】
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総合評価
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本書は、上代における和歌の成立からはじめ、『新古今集』『山家集』『金槐集』など中世300年の代表的歌集とその歌人たちを通覧することで和歌こそが日本文学をつらぬく伝統だと論ずる。
鮮烈な問題意識をもって日本文学の本質に迫る力作。
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目次うたとやまとうた、漢詩と和歌、詩と歌、和歌と短歌/中世、和歌は中世文学の主軸、物語は文学でない性質を含んでいる、勅撰和歌集、二十一代集、『古今集』の伝統が『金葉』『詞花』で衰える、『千載集』の後また『古今集』伝統が復活する、これが中世文学の開始である、藤原時代芸術の特色、その『金葉』『詞花』への反映は和歌の危機を意味する/藤原俊成、隠者文芸、『千載集』、その特色、抒情性の優位、幽玄/西行法師、『山家集』、実人生への敗恤と交換した文学精神/『新古今集』、その特色、錦繍的妖艶、後鳥羽院の御趣味、『新古今』撰定前の歌界、若き定家/『新古今集』の撰定の経過/後鳥羽院、院の御製と新古今時代廷臣の歌とは別の所から生れている/源実朝、『金槐集』、実朝の歌の多くは風流の歌である/老いたる定家、歌に対する見識の変化、世間的幸運/『新勅撰集』、新古今調からの離脱、世襲の芸道の建立、有心、歌における「詩」の喪失の警告、「詩」を培うものとしての漢詩、漢詩と和歌との融合〔ほか〕
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