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総合評価
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ソムリエのワイン解説 このドメーヌが誇る1erクリュのうち、より緊張感とミネラル感が感じられるエレガントな仕上がりのキュヴェです。
グリーンペッパー、トーストやアーモンドのアロマを持ち、口に含むと初めにピュアでクリーンな蜂蜜のニュアンスを感じられ、続いて砂糖漬けのレモンの皮、メンソール、そして良質なミネラルを含んだ海塩のような味わいを感じることができます。
エネルギッシュでかつ焦点がはっきりしているので、酒質には張りがあり、長い余韻が続く一本です。
生産者を知ると、ワインはもっと美味しくなる Julien Brocard ジュリアン・ブロカール 生産者の概要 ジャン・マルク・ブロカールの2代目当主による、シャブリの未来を担う大注目のドメーヌ。
自身の理想を追求するため、新しい手法を積極的に取り入れ前進し続けている。
3つのポイント 118.ジュリアン・ブロカールはもともとパリでエンジニアとして働いていたが、1997年にシャブリに戻り父が興した大ドメーヌ、ジャン・マルク・ブロカールを引き継いだ。
119.ドメーヌを設立してすぐに、ジュリアン・ブロカールはデカンター誌で2014年ベストシャブリ19本の内の1本に選出される。
ヴァンサン・ドーヴィサやフランソワ・ラヴノーといったそうそうたる生産者たちと肩を並べた。
120.現在ジュリアン・ブロカールでは7つの区画にまたがる合計25haでビオディナミを実践しており、畑で使用されるプレパラシオン(ビオディナミ特有の調合剤)は一部自家製で、残りの一部は、DRCやコント・ラフォン、ルフレーヴにビオディナミを教えたピエール・マッソンから購入している。
生産者のこだわり ジュリアン・ブロカールはもともとパリでエンジニアとして働いていたが、1997年にシャブリに戻り父が興した大ドメーヌ、ジャン・マルク・ブロカールを引き継ぐ。
2代目当主となった彼は、ワイナリーに隣接するドメーヌ・ド・ラ・ボワッソヌーズと呼ばれる11haの単一区画でビオディナミの手法を取り入れることを決意するが、その理由はビオディナミを実践するマルク・ギユモのマコン・クレッセを飲んでその味わいに大変感動したからである。
父と意見の相違がありながらもビオディナミを実践する中でジュリアンは畑の土壌が活発化し、テロワールそのものを表現しやすくなっただけでなく、ブドウがより活力にあふれ味わいそのものが格段に向上したことを実感する。
そして2012年、より自分の理想に近いシャブリを追求するために、自身の名を冠したジュリアン・ブロカールというドメーヌを設立した。
現在ジュリアン・ブロカールでは7つの区画にまたがる合計25haでビオディナミを実践しており、畑で使用されるプレパラシオン(ビオディナミ特有の調合剤)は一部自家製で、残りの一部は、DRCやコント・ラフォン、ルフレーヴにビオディナミを教えたピエール・マッソンから購入している。
醸造では父とは対照的に、新しい手法を取り入れることに寛容で、バリックに加え卵型のコンクリートタンクも併用している。
コンクリートには酸素透過性があるため、オークの香りをつけることなく微量な酸素とのコンタクトが可能となる。
さらに、卵型の形状だとタンク内で対流が生まれて澱が自然に撹拌されるため、バトナージュが不要となり、過度な人為的介入をすることなく澱からの旨味を均一に引き出すことができ、より自然な味わいが生まれるのである。
品質の向上を求めて常に前進し続けるジュリアンからは、ジャン・マルク・ブロカールでのワインよりもさらにレベルの高いものを造ろうとする熱意がしっかりと伝わってくる。
ドメーヌを設立してすぐに、ジュリアン・ブロカールはデカンター誌で2014年ベストシャブリ19本の内の1本に選出される。
ヴァンサン・ドーヴィサやフランソワ・ラヴノーといったそうそうたる生産者たちと肩を並べた。
またパーカーからは「ジャン・マルクのワインと比べると明確な違いが出ており、ジュリアンのワインは驚くほどに生き生きとしてエネルギーに溢れている」と太鼓判を押されている。
偉大な父からのドメーヌをビオディナミによってさらに進化させた、シャブリの未来を担う今大注目のドメーヌである。
【ドメーヌ・ジュリアン・ブロカール オーナー・醸造家のジュリアン・ブロカールさんにFiradis WINE CLUBが一問一答インタヴュー!】Q1:ワイン造りを一生の仕事にしよう、と決意したきっかけは何ですか?⇒家族の歴史を繋いでいきたいという思い、そしてこの土地に対する愛着から、自然と自分もワイン造りを仕事にするんだと考え始めたよ。
Q2:これまでワインを造ってきて、一番嬉しかった瞬間は?⇒僕の『シャブリ・ボワッソヌーズ』がビオディナミ認証を受けた時。
転換までの様々な努力が報われた気がして、本当に嬉しかった。
Q3:その反対に、一番辛い(辛かった)ときは?⇒2016年、激しい嵐がシャブリを襲って、ビオディナミ栽培に切り替えた全てのブドウを失ってしまったとき…本当に悔しかった。
Q4:ワイン造りで最も「決め手になる」のは、どの工程だと思いますか?⇒圧搾の工程で、どれだけピュアでクリアな果汁を得ることができるか、だと思う。
それには勿論、健全で良質なブドウを収穫することが必要条件だ。
Q5:あなたにとっての「理想のワイン」とは?⇒『魂を感じるワイン』かな。
Q6:今までに飲んだ中で最高のワインを1本だけ選ぶとしたら?⇒銘柄も良く憶えていないんだけど、若い頃に祖父がカーヴの奥から持ってきて飲ませてくれた古いシャブリ。
Q7:自分のワインと料理、これまでに一番マリアージュしたと思った組み合わせを教えてください。
⇒やはり、シャブリにはシーフードだね。
そして、僕はいつも自分のワインを飲む時には新鮮な魚介類を生で楽しむようにしているよ。
僕のシャブリなら、生牡蠣とバッチリ合うと思うよ。
Q8:もしあなたが他の国・地域でワインを造れるとしたら、どこで造ってみたいですか?⇒今は内陸のシャブリでワイン造りをしているので、大西洋に近い海沿いの土地でシャルドネにトライしてみたいね。
全く異なるテロワールで育ったシャルドネがどんなスタイルになるのか、興味があるんだ。
Q9:あなたの「ワイン造り哲学」を、一言で表現してください。
⇒『ワインは命ある存在だと捉え、愛と敬意を持って向き合うこと。
』Q10:最後に…日本にいるあなたのワインのファンに、メッセージを!⇒日本の食文化や考え方に、僕は本当に共感するんだ。
きっと、僕のワインは日本の皆さんの感覚と共鳴するところがあると思う!
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