コンクリートや石などの構造物は、年月を経ると共に空気中を浮遊する汚染物質や各種生物細胞の繁殖などの要因で表面が汚染され、灰色から黒色に汚れてきます。
この黒色の汚れは、景観を損なったり劣化の原因にもなりかねません。
これらの汚れの原因を究明した結果、藍藻類、地衣類が付着・繁殖し、 黒ずみとなることが判りました。
本除去剤「コレトレール」は、地衣類から抽出した成分を含み即効性はありませんが、 施工場所周辺における土壌汚染の恐れがなく、さらに除去効果が持続されることにより、 構造物の景観を長期的に持続できる薬剤です。

【使用方法】 (1)塗布面の高圧洗浄や漂白処理などの前処理は不要です。
(2)塗布方法は、原液をそのまま刷毛塗りまたは噴霧器にて、 塗布面が湿る程度にまんべんなく塗布して下さい。
標準使用量は、1平方メートルあたり200gです。
(3)施工は、晴天日または曇天日で、塗布対象物が乾燥している時に行って下さい。
塗布後、乾燥する前に雨に濡れた時は、再度塗布して下さい。
東海コンクリート工業株式会社 コレトレールQ＆A コレトレールの効果のメカニズムを教えて下さい 。
植物体の中に水分の代わりに取り込まれ植物体を自滅させます。
また建造物などに対して浸透性がありますので、効果が持続します。
コレトレールは、どれくらいの時間で効果があらわれますか？ 植物の種類によって違いますが、早いもので塗布後1ヶ月程度、通常6ヶ月〜12ヶ月経過するときれいになります。
コレトレールの効果はどれくらい持続しますか？ 8年経過した中部電力(株)泰阜ダムではきれいな状態を維持しています。
（コレトレール塗布実験にて）周囲の環境によって違いが出るため結論付けはできませんが、3〜5年は効果が持続するといえます。
施工後の新しいコンクリートにコレトレールを塗布しても地衣類、らん藻類の着生を遅らせる効果はありますか？ 　　　　：植物による汚れを防止する働きがあり、効果があります。
水と接触部分の汚れに効果がありますか？ 水と常に接触している箇所ではコレトレールが溶出してしまいますので、効果が長続きしません。
塗装した基材に着生した地衣類・らん藻類の汚れを取りたいのですが、塗料が溶けたり色がついたりすることはありませんか？ 塗料によっては溶解や変色する可能性があります。
目立たない場所で異状の有無をご確認してからご使用下さい。
コレトレールが手についたり、眼に入ったりしても大丈夫ですか？ 手についたり眼に入った場合は、水によって洗浄して下さい。
なお、皮膚に対しての刺激性はありませんので、皮膚が炎症することはありません。
また眼に対しては刺激刺激性がありますが、失明などの恐れはありません。
もし外観に変化があるか痛みが続く場合は、医師の治療を受けて下さい。
PRTR制度とは何ですか？ OECD（経済協力開発機構）に加盟している国で実施されている制度です。
PRTRではその物質が規制されている、いないに関わらず、潜在的に有害性が疑われる物資を幅広く対象とするものです。
土壌汚染の恐れがないというのは具体的にどのようなことを言うのですか？ 化学物質が遺伝子突然変異を起こさせるかどうかを調べる試験で、公的機関において遺伝子突然変異誘発物質でないことを確認しています。
また、環境ホルモンと言われる環境汚染・汚染懸念化合物には該当しません。
水質に対する安全性は大丈夫ですか？ 以下の結果を確認しております。
(1) 公的機関において、魚に対して止水式試験法によって、ヒメダカを 96 時間観察し、50％致死濃度（LC50 値）を確認しています。
(2) LG50 値は 100ppm より大で、実用上毒性なしのランクに該当します。
(3) 水質汚濁に係る環境基準の内、人の健康の保護に関する環境基準を満足しています。
植物による汚れの見分け方を教えてほしい 以下のように見分けると良いでしょう。
(1) 建造物などを古布などで拭いてきれいになるときは、ホコリによる汚れと考えて下さい。
(2) 晴天時は黒色の汚れで、雨など水に濡れたとき、緑色が浮き出てみえるのが地衣類です。
また色の変わらないものについては、らん藻類です。
(3) 晴天日でも緑色をしているものは、藻類のなかの緑藻類です。
(4) 蘚類(せんるい：スギゴケ・ミズゴケなど)や苔類は、植物を手でつまみ取り除くことができます。