【輸入盤】 Strauss, R. シュトラウス / 『町人貴族』、4つの最後の歌、他 L.ラーション、ボイド&ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム 【SACD】
レビュー:0件
総合評価
総合評価
『町人貴族』に『4つの最後の歌』と有名歌曲3曲という構成で、シュトラウスの書法の面白さを見通しの良い響きで確認できる企画。
目玉の管弦楽曲、『町人貴族』は、町人が貴族に憧れて見栄を張り、作法や教養を身につけようとするものの、結局は体よく貴族からお金を巻き上げられてしまうというモリエールの戯曲に付曲したもの。
筋はともかく、音楽的には、打楽器が多目の小編成オーケストラによる多彩な響きがとても楽しい音楽で、『ナクソス島のアリアドネ』がもともとはこの『町人貴族』の劇中劇だったことが思い出されます。
もうひとつの目玉である『4つの最後の歌』は、ソプラノと3管編成のオーケストラのために書かれているので、ここでどのような響きが聴こえるか興味深いところです。
組み合わせはシュトラウスならではの美しい旋律を満喫できる有名歌曲が3曲。
歌は、スウェーデン出身でスイスで学んだソプラノのリサ・ラーション。
ガーディナーやコープマンなど古楽系指揮者との共演でも知られていますが、実際のレパートリーは広いので、今回のシュトラウス・アルバムは歓迎されるところです(ちなみにリサ・ラーションは、1歳年上のアンナ・ラーションとは血縁関係はありません)。
指揮のダグラス・ボイドは、ヨーロッパ室内管弦楽団の創立メンバーの一人として2002年まで首席オーボエ奏者として在籍、現在は指揮者として活躍するグラスゴー出身の人物で、マンチェスター・カメラータとのマーラーやベートーヴェン、モーツァルトでは、率直で生き生きとした演奏を聴かせてくれていましたが、現在は、スイスのドイツ語圏にあるヴィンタートゥールの室内オケ「ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム」の首席指揮者も務めており、これまでにもドイツのMDGレーベルからいくつかのタイトルをリリースしています。
明晰テクスチュアを背景に、経験を積んだ名歌手と室内オケがどのような演奏を聴かせてくれるか楽しみなアルバムの登場です。
(HMV)【収録情報】リヒャルト・シュトラウス:・組曲『町人貴族』 Op.60・子守歌 Op.41-1・献呈 Op.10-1・あした! Op.27-4・4つの最後の歌 リサ・ラーション(ソプラノ) ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム ダグラス・ボイド(指揮) 録音時期:2011年9月5-9日 録音場所:ヴィンタートゥール、シュタットハウス 録音方式:デジタル(セッション) SACD Hybrid CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND曲目リストDisc11.Overture: Schnell/2.Menuett/3.Der Fechtmeister/4.Auftritt Und Tanz Der Schneider/5.Das Menuett Des Lully/6.Courante/7.Auftritt Des Cleonte/8.Vorspiel/9.Das Diner/10.Wiegenlied, Op. 41, No. 1/11.Zueignung, Op. 10, No. 1/12.Fr1/4Hling/13.September/14.Beim Schlafengehen/15.Im Abendtrot/16.Morgen! Op. 27, No. 4
- クレジットカード利用可
- 海外配送不可
- 販売店舗情報:『HMV&BOOKS online 1号店』
3,026円(税込) 送料別 | 詳細・購入はこちら |